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フリーソフト制作過程

【フリーソフト制作過程】 準推薦
■制作者/インコ(ダウンロード
■容量/2.89MB

どこにでもあるような探偵ノベルゲームを作った主人公。友人にプレイさせるが、評価は芳しくない。では改良しようと言う事で、友人のアイデアを元に、ノベルゲームの改良にかかるが、だんだんとんでもない事に……。あまりの馬鹿馬鹿しさに感動すら覚える、短編ギャグノベル。

ここが○

ここが×

■これがノベルゲーム制作の極意……なのか?

いやー、久々に馬鹿ウケしました。私は基本的にギャグものは苦手です。友人と一緒に、とあるお笑い番組を見て、番組終了時に「で、今の番組はどこが笑うところだったの?」と言い放つほどです。また、あの有名な「サンダーボルト三部作」でもほとんど笑えなかったんですが、この作品はツボにハマって夜中に1人で大爆笑してしまいました。という訳で「フリーソフト制作過程」のご紹介です。変わっていますが、これが正式なタイトルです。

主人公が作った、ごくありがちな推理ノベルを、どんどんいじくっていくという、ただそれだけの内容ですが、エフェクトパワー全開(「全壊」かも)で、どんどん壊れた作品になっていきます。私は、ツボにハマって大爆笑しました。お笑いの方向性としては、現代の洗練されたお笑いではなく(そして「現代の洗練されたお笑い」で、私は全く笑えない)、ドリフ的な笑いといいますか(このニュアンス、分かりますかね?)。

例えば、「サンダーボルト」は登場人物達の妙な反応(と、影絵のアクション)で笑わせにかかっていますが、この作品は、別に登場人物達の反応で笑える訳ではありません。今作の狙う笑いは実にシンプル。エフェクトの意外性と、その「ずれっぷり」が笑いどころ。まさしく、ドリフの「トンネル工事のダイナマイト点火のスイッチを入れたら、何故か頭の上からタライが落ちて来た」なんて感じです。

ですが、シンプルなだけにツボにハマった時の威力は強力。作中で主人公が作ったゲームの演出はどんどん訳の分からない事になっていき……。この演出こそが、一番の見せ場なので、詳しい事は書きません。どうぞ皆さんも自分の目で確かめてみてください。

また、「おまけ」がニュータイプというか何と言うか……。旧作でボツになったネタ紹介なども面白いんですが、一番面白いのは、本編で登場したノベルゲームに、自分で勝手に演出をつけていくモードがある事。背景をお風呂場にしてみたり、変な曲を入れてみるだけで、ノベルゲームというのがこんなに馬鹿になっていくという事を、初めて知りました(笑)。このおまけも必見です。

ただ、テキストの表示速度が変えられなかったりするのは、ちょっと。一本道ですから何度もプレイする人はいないかも知れませんが、おまけは何度もプレイするだろうし(笑)。タイトルが極めてシンプルだったりする事は気になりませんが、この辺りにもう1つ配慮が欲しかったところです。

もっとも、コメディ作品というのは好き嫌いが激しいですから、合わない人には全く合わないかも知れません。ですが短編ですから、それほど「時間を損した」という感じはしないはずです。プレイ時間は20分ほどでしょうか。おまけも充実しているので、気に入った人なら色々楽しめるでしょう。なお続編的存在の「フリーソフト怪談余話」というのも出ています。私はそちらより今作が気に入りましたが、気になった方は両方プレイしてみてください。

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