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Oh! 威信慕

【Oh! 威信慕】 ■製作者/Runge(ダウンロード
■容量/6.71MB

日本を代表する新聞社である東西新聞。グータラ社員である山岡は、東西新聞100周年記念事業である「究極のメニュー」担当だった。シュールなギャグ満載、言わずと知れた某有名グルメマンガのパロディノベル。

ここが○

ここが×

■くっ……完全に俺の負けだ……

タイトルは「オー!いしんぼ」と読みます。タイトルからして来てます。もちろん、あのマンガのパロディです。キャラは全て実名(?)です。著作権は大丈夫なのか?と余計な心配をしてしまいます。

まずは、出だしからいきなり来てます。山岡に「まだあと5分あるわよ。ちゃんと仕事しなさい」と説教する栗田さんに、「なんだ栗田さんか。5分くらいでごちゃごちゃ言うなよブス」と返す山岡。この時点でバカゲーの香り満点。実際、バカゲーです。簡単に人が死にます(爆)。

また、バッドエンドがかなりあるんですが、どれもこれもいちいちバカです。ストーリーがバカなだけでなく、ノリが馬鹿。バッドエンド後の谷村部長も馬鹿。それでいて、分岐は結構豊富。とは言え、一発死選択肢が多いんですが、「腹の立たない一発死」。これだけ笑わせてくれたら、死んでも満足です(本当かよ)。

やたらバカゲーバカゲーとそれだけを強調するみたいですが、ゲーム性もしっかりしてます。既に書いたように分岐はなかなか豊富ですし、ちょっとした小ネタ、クリア後に増えて行く要素など、分岐型ノベルとしては複数回のプレイに十分耐えうる出来映え。更に、文章力もしっかりしている上、フリーノベルによくある「ギャグの上滑り」がなく、とにかく何度も笑わせていただきました。また、どこから見てもバカゲーなのに、シナリオ全体の展開は実はまとも。シリアスな展開になったりもします。もっとも、シリアスになっても根本は馬鹿なのですが(笑)。

更に、効果音とか声がこれまた馬鹿。叫び声なんか、リアルなはずなのに笑えてしょうがないです。とにかくバカゲー好き、笑えるノベルがやりたい方にはうってつけの内容です。圧巻はやはり「ゴハミガキ」でしょう。わざわざ画像を撮っている辺り、作者さんのこだわりを感じさせます(何に対するこだわりなんだか)。

難点と言うか、当たり前ですが某マンガを知らない人はまず楽しめません。上記したようにあっさり人が死んだりする(いきなり山岡が栗田さんをビルの屋上から突き落とすし(笑))ので、原作の大ファンもやらない方がいいかも知れません。原作のイメージ壊しまくりですので。あとは、著作権にやかましい、洒落の分からない方にもお勧めできません。

作者自ら「本当のクソゲーを見せてやるぜ」と書いてますが、クソゲーどころかかなりの笑いを提供してくれるギャグノベルです。決して万人向けではないため、お勧めとは言えないのですが、シュールなギャグが好きな方はぜひ。原作とは全く違う世界にぶっ飛び、時に何かを感じさせ、そして何度も笑える事は間違いないでしょう。

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